CMなどのマス広告による認知広告よりも、人々のリアルな口コミの方が信用できる世の中になってきました。そこで、現在注目を集め始めているのが、インフルエンサー広告です。
時代の変化により人々の購買基準も変化してきています。二人に一人は好きなインフルエンサーがおり、5人に2人は好きなインフルエンサーの投稿を見て商品を購入したことがある。
など、商品を購入する理由として「憧れのあの人が使っているから。」「インフルエンサーの人がおすすめしてたよね。」などインフルエンサーの発信が重要になってきてます。
これからのマーケティングにおいて、インフルエンサーを広告塔として使うことは間違いないく必須でしょう。
しかし実際にインフルエンサー広告がどのような手法かわからない人も多いはず。
「インフルエンサー広告と従来の広告って何が違うの?
インフルエンサー広告の費用対効果は気になる…
なんて疑問に思っているのではないでしょうか。
インフルエンサー広告は、今一番効果がでる広告と言って間違い無いでしょう。
ただいきなり始めるにも、料金面やキャスティング面、どのくらいの売上目標を持てばいいのか、わからないことだらけではないでしょうか。
そこで、今回はそもそもインフルエンサー広告とは何なのか、従来広告との違いや成功事例・やり方を紹介します。
この記事を読めば、費用対効果の高いPR・宣伝ができるようになりますよ。
それでは参ります。
インフルエンサー広告は従来の広告よりも効果抜群
2018年〜2020年にかけて、インフルエンサーを起用して商品をプロモーション・宣伝する、インフルエンサー広告が大流行しています。
そして、TVCMや新聞、チラシ、看板などの従来の広告よりも高い成果をあげることができ、効果が抜群のマーケティング手法です。
なぜなら、実際にインフルエンサーが商品を宣伝したことによって消費者が商品を購入したという多くのデータが出ているからです。
10代や20代の若い女性は特に、インフルエンサーを信用して商品を購入していますね。
インフルエンサーという言葉が流行してきた2018年末のデータです。
2019年、2020年とこれから月日をかけることで、インフルエンサーの信頼度が上がっていけば、さらなる効果が発揮できることでしょう。
しかし、インフルエンサーを起用した広告はリスクも伴います。
ステマ(ステルスマーケティング)に関する調査です。ステルスマーケティングを簡単に説明すると、商品紹介であることを隠して商品紹介を行うことです。
このステマに対してのイメージは51.9%の人が「不快を感じる」と回答していますね。
ステマをしてしまうと、インフルエンサーへの悪影響はもちろん、企業に対するイメージも悪化してしまいます。
正しいやり方でインフルエンサーマーケティングを実行できれば、予想以上の成果をあげることができますが、失敗してしまうと全く効果が発揮されません。
したがって、正しいやり方を理解した上でインフルエンサーマーケティングを実行するようにしましょう。
また、次の記事ではそもそもインフルエンサーマーケティングに効果はあるのか、その事例や導入時の注意点を紹介しているので合わせて参考にしてください。
従来の広告にはどういう効果があるの?
そもそも従来の広告とは、TVCMや新聞、雑誌、リスティング広告、SNS、YouTubeなどがあります。
これらの広告はPush型の広告と言われています。広告には、Push型とPull型の広告2種類が存在していることはご存知でしょうか?
上記の画像のように、プッシュ型の広告は企業側が攻めの広告を発信して、消費者に情報を届ける手法です。
プッシュ型広告は、企業側が自社の商品の良さをアピールして発信するため、広告を見る側の消費者にとっては嫌悪感を抱いてしまうことがあります。
逆に、プル型の広告は、ユーザーが欲しい情報を探しているときに、広告を見つけさせる「待ちの広告」といった感じですね。
つまり、よくTVCMが流れてる「最近これ流行ってるよねー」「よく見るなー」とユーザー心理を獲得できるんですよね。
まだ認知度の低い企業やこれから業績を伸ばしていくために、認知度をあげたい企業にとってはとても有効的な広告です。
従来の広告などは認知の獲得に強く、効果があるということです。
インフルエンサー広告と従来の広告との5つの違い
インフルエンサー広告と従来の広告の5つの違いは、
- 企業への信頼感よりもインフルエンサーの信頼感の方が強い
- 認知獲得だけではなく購買まで獲得できる
- 実際に商品を利用した第三者が紹介してくれる
- 影響力が強いからこそ失敗すると大損害に至る可能性
- 競合企業がまだまだ少ない
になります。それぞれを詳しく解説していきますね。
企業への信頼感よりもインフルエンサーの信頼感の方が強い
実は昔からインフルエンサーというものが存在しなかった訳ではありません。
1996年には、安室奈美恵さんが多くの女性から人気を集め、「アムラー」などのファッションをまねする人が急増したりしていましたよね。
インフルエンサーとは世間に対する影響力を強く持っている人のことを指します。つまり、昔から影響力を持っているインフルエンサーのような存在がいました。
しかし、一昔前はスマートフォンやタブレットなどは存在しなかったため、TVCMなどで起用され商品のPRを行なっていましたよね。
2020年現在はどうでしょうか。ひとり一台スマートフォンがあり、一家に一台タブレットがあるのが、当たり前の時代となっています。
これにより、場所に頼らずどこでも情報へアクセスできるようになりました。3Gから4Gへと回線がアップグレードされ、電車の中でも動画を見ることができるように通信環境も進化しました。
これらの変化により、YouTubeやSNSを常にチェックできるようになり、インフルエンサーの信頼感は強くなってきているということです。
また、広告を出稿する企業も増え、消費者が嫌悪感を抱くような広告が増えたことも企業の信頼感を失っている一つの理由と言えるでしょう。
認知獲得だけでなく購買まで獲得できる
広告の種類によっては認知の獲得ができる広告が存在します。例えば、TVCMや新聞などですね。
しかし、インフルエンサーを広告塔として起用することで、商品を知るところから購入まで至る、つまりは認知から購買までの消費者を獲得することができます。
YouTuberを例を踏まえて簡単に解説していくと、あなたが「水溜まりボンド(アンカーリンク)」さんのチャンネルを見ていたとしましょう。
(ちなみに水溜りボンドさんは、若い世代にめちゃくちゃ支持されているYouTuberです。)
そこで、全く知らないAという商品を紹介していて、その商品が気になったら概要欄に貼ってるリンクからそのサイトに訪問する可能性が出てきます。
そのサイトで商品を購入したり、一回検討して数日後に商品を購入したとしたら、認知から購買までを、「水溜りボンド」さんの動画一本で獲得できますよね。
このような消費者の行動を見込むことができるため、認知獲得だけでなく商品の購買まで繋げることができ、売上をあげることができるのです。
実際に商品を利用した第3者が紹介してくれる
あなたが実際に商品を購入するときの判断はどんな基準がありますか?
人によっては、「実際にちょっと使ってみた上で判断したいな。」「この商品って本当にいいのかな?失敗したら嫌だな…」なんて迷うこともあるはずです。
インフルエンサー広告であれば、そこまで不安にならず消費者に安心感を与えることができます。
なぜなら、インフルエンサーが実際に商品を使用した上で紹介をしてくれるため、ある程度商品の効果を知ることができるからです。
また、インフルエンサーも商品紹介だからと言って適当なことを言ってしまうと、インフルエンサー自身の信用を失ってしまいますよね。
そのため正しい情報を消費者は入手することができるんです。
これほど信用できるなら商品を購入する際の不安も多少は和らぎますよね。むしろ商品が届くまでワクワクドキドキなのではないでしょうか。
従来の広告ではそこまでの安心感を得ることができないため、大きな違いのひとつです。
影響力が強いからこそ失敗すると大損害に至る可能性
これは従来の広告とは大きく異なります。
従来の広告では低品質の広告では、そこまで消費者も反応してくれないからです。反応してくれないということは、単純に予算を失うだけですよね。
しかし、インフルエンサーを活用した場合は違います。
インフルエンサーを通して商品紹介をして、その商品の品質に問題があったとしたら、影響力が強いからこそ、大炎上をして予算以外にも風評被害などを受ける可能性があります。
影響力が強いということは、リターンもリスクも表裏一体ということですね。
したがって、インフルエンサー広告を行う際は、正しい戦略を持った上で慎重に行うようにしましょう。
競合企業がまだまだ少ない
商品や市場によって競合企業が多い分野もあります。
しかし、実際のアンケート調査によると、広告主がインフルエンサーの活用を考える重要度としては1割以下というデータが出ています。
そのため、2019年5月現在では広告主はまだインフルエンサーを活用した広告には進出してこないでしょう。
もし仮に、インフルエンサー広告が主流の方法に変化してくることがあれば、相場が高くなる可能性が高いです。
競合が少ない今だからこそ、インフルエンサー広告を取り入れるべきですね。
【媒体別】インフルエンサー広告の成功事例
ここからはインフルエンサー広告の成功事例をご紹介していきます。
これからインフルエンサーを広告塔として起用し、自社の商品をPR・宣伝したい人はsん項にしてみてください。
各媒体別に事例を紹介しているので、参考になりそうな媒体を選択してチェックしてくださいね。
モデルでもあり、インスタグラマーでもある「小室安未」さん。テラスハウスに出演し有名な方ですよね。
今回の投稿はGUの商品PRのようです。実際に提供された商品を自分自身で着用して、オシャレに着こなしているのがわかりますね。
同じ女性であれば欲しいと思う人も多いのではないでしょうか。
過去投稿の履歴を見ても、色々な商品PRを行なっているのでチェックしてみるといいかもしれませんね。
基本的に1万前後のいいね数をもらっているので、多くの女性ファンに対して商品を紹介することができているのがわかります。
インスタグラムではフォロワーが多い人は意外と多くいます。そのため、いいね数やエンゲージメント率をチェックしたりして、インフルエンサーのキャスティングを考えられるといいですね。
また、下の記事ではインフルエンサーマーケティングの成功事例と失敗事例をわかりやすく紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
YouTube
日本の中でもトップのYouTuberとして活躍されている「ヒカキン」さん。
ヒカキンさんほどの有名YouTuberが商品紹介を行うだけで、店頭の商品が完売してしまうこともあるほどです。
よっぽどターゲット層がずれていない限りはほぼほぼインフルエンサー広告が成功すると思ってもいいでしょう。
しかし、その分コストがかかる可能性が高いので、しっかりと予算を考えた上でどのYouTuberに商品紹介やPRをしてもらうか考えましょう。
本気でモテコスメを選んでる様子と、選んだコスメのレビューを行ってます、、!
アインズ&トルペさんありがとうございました!動画冒頭まで見たら10%オフになるぞ、、!これは絶対見た方がいいやつ、、!https://t.co/1WJbAa7aqh pic.twitter.com/JNOmVDK8W6
— ゆうこす♡菅本裕子 (@yukos_kawaii) 2019年5月14日
モテクリエイターの「菅本裕子」さん。「ゆうこす」という名前で有名なインフルエンサーです。
上記の投稿は、モテコスメに関する選び方やレビューを行なってる動画の紹介ですね。クリックするとYouTubeに飛んで、YouTubeでロングバージョンの動画を閲覧できます。
このように美容に特化したインフルエンサーを活用してコスメの紹介することで、インフルエンサー自身が別の媒体でも紹介くれることもあるんですよね。
Instagram、YouTubeは拡散力よりも固定ファンを作りやすい媒体です。しかし、Twitterは拡散力がとても強いです。
それぞれの媒体を活かして紹介動画の再生回数を増やすことができ、より多くの人に届けることができますよ。
複数の媒体のアカウントを活用しているインフルエンサーを活用することも、インフルエンサー広告を成功させる方法です。
インフルエンサーに払う広告費用ってどのくらい?
インフルエンサーと言っても幅広いため一概に平均相場はインフルエンサーのレベルによってバラバラです。YouTuberのシバターさんが相場についての動画をあげていたので、気になる方はチェックしてみてください。
YouTuberの企業案件は、1企業案件に対して100万円前後〜400万円前後。広告代理店を挟んだとしたら、200万〜500万くらいかかると予算を見積もってもいいでしょう。
これはYouTuberシバターさんで紹介していたことなので、真実かどうかはわからないため、実際に自身で調査してくださいね。
では、インスタグラマーの場合はどのくらいかかるのでしょうか。実際に調査してみた結果がこちら。
インスタグラマーの平均相場は【1フォロワー=1〜3円】と言われています。
単純に10万万人のフォロワーがいたとして、その人は3円だった場合は、1投稿30万円ということになりますね。
人によって変動することはありますので、そのインスタグラマーによって多少異なることは覚えておきましょう。
また、インスタグラマーとして定期的に仕事をしている人は、専属契約をしている可能性があります。
専属契約をしていると、1投稿に対しての費用ではなく、月で料金を決めて契約を結んでいます。そのため比較的安く商品紹介を行なってくれる可能性があるかもしれません。
平均相場を理解した上で、インフルエンサーのキャスティングを行うようにしましょう。
もし平均相場を知らずに広告代理店に依頼をしていると、中抜き手数料を多く抜かれる可能性があるので注意しましょうね。
【マーケティング担当者向け】インフルエンサー広告を行う4STEP
ここまで読み進めてくれたあなたは、インフルエンサー広告について理解することができましたか?
では最後に、インフルエンサー広告を行うための4つのSTEPをご紹介します。
- STEP1:予算・売上目標を設定しよう
- STEP2:予算・目標にあったインフルエンサーのキャスティングをしよう
- STEP3:実際に企画やPRをしよう
- STEP4:上がってきた成果を分析しよう
の4ステップです。それぞれを簡単に解説していきますね。
STEP1.売上目標を設定しよう
まずは予算と売上目標を設定しましょう。そもそも企業としてインフルエンサー広告を行うのであれば、稟議を通す必要がありますよね。
売上目標に対して、プロモーション費用がいくら必要なのかなど、そしていくらの利益をあげることができるのかを算出しましょう。
そうすると、1件の成果をあげるのにいくらの予算までなら使えるのか、目安の金額が見えてきます。(これをCPAと言う)
プロモーション費用が決まらなければ、次のステップにも進めないのでここでしっかり決めておきましょうね。
STEP2.目標に合ったインフルエンサーのキャスティング
予算と売上目標が決まったらインフルエンサーのキャスティングに入ります。
予算内で最大限の成果を発揮するために、広告代理店を介して行うのであれば3〜5社の見積もり金額を出して一番費用対効果が良いとこを選ぶようにしましょう。
広告代理店を挟まずにあなた自身でキャスティングを行えると、コストを安く抑えられるのでおすすめですが、その分手間がかかります。
予算内で最大限のパフォーマンスが発揮できるインフルエンサーを見つけられるかがインフルエンサー広告では一番重要です。
他にもインフルエンサーをキャスティングするには、重要なことがあります。
以下の記事では、インフルエンサーのキャスティングする3つの方法とおすすめの会社(代理店)をご紹介していますので、気になる方はぜひチェックしてみてください。
STEP.3実際に企画やPRをする
インフルエンサーのキャスティングが決まったら、実際に企画やPRを実行していきましょう。
- どのようにしたらPRできるのか
- インフルエンサーだけでなく拡散力をつけるには?
などを自社で企画し、インフルエンサーと打ち合わせを行うなどして企画を練っていきましょう。
この企画次第では最大限の効果を発揮することができる可能性が高いです。
インフルエンサー広告以外でもそうですが、企画が面白くなくてはネットでバズることはありません。
自分たちの満足いく企画を作り上げてPRできるようにしましょう。
しかし、企画を練り過ぎて前に進まなくては意味がないので、期限を決めて取り組みその期限のなかで一番良いものを実行することをおすすめします。
STEP.4成果を分析する
最後に実際に行ったインフルエンサー広告の成果を振り返り分析を行うようにしましょう。
- どのくらいの売上が上がったのか?
- インフルエンサーの予算はどのくらいかかったのか?
- 利益はいくら残ったのか?
- インフルエンサー経由での売上はいくらくらいか?
- インフルエンサーの広告はどのくらいクリックされたのか?
などなど、まずはそもそもの売上と利益を算出しましょう。
そのなかでも重要になるのは、インフルエンサー経由の広告を閲覧して、商品を購入したユーザーがどのくらいいるのか?ですよね。
インフルエンサー広告の投稿自体がどのくらいクリックされて、どのくらい成果が出ているのかがわかれば、ユーザーが離脱した原因などがわかります。
つまりは、離脱率が高いところが成果をさらにあげるための方法になりますよね。
したがって、次のインフルエンサー広告に活かすことができるようになります。
このように分析を行う癖をつけて改善し、さらに良い成果を上げていきましょう。
インフルエンサー広告に関するまとめ
今回はインフルエンサー広告について解説してきました。
インフルエンサー広告は、正しい方法で行うことができれば効果は絶大です。いわゆるリターンは大きいということですね。
しかし、その反面リスクも大きいです。影響力が強いからこそ、炎上してしまうと企業側にとっても大損害になってしまうこともあります。
そのためインフルエンサー広告については、企画からキャスティング、PR投稿、成果の分析など、一連の流れについて理解した上で始めるようにしましょう。
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下の記事では、インフルエンサーマーケティングの失敗例を、失敗した理由や成功の秘訣も交えて紹介しているのでぜひ参考にしてください。